平成18年度勝山城跡学術調査事業

更新日:2019年03月01日

 平成18年度に実施した勝山城と周辺遺跡の調査です。

第3回調査会議 (平成18年7月14日実施)

第3回調査会議の様子の写真

  第3回調査会議では、平成18年度に各分野の調査が本格的に始まるということで具体的に各分野どのような調査を行っていくかを議論しました。その結果、勝山城跡の発掘箇所、地形測量箇所が決定し、基本的に各分野において調査する年代は秋元公が川越に転封になった宝永2年までとすることが決定しました。

第1回考古学専門調査部会 (平成18年8月28日実施)

第1回考古学専門調査部会の様子の写真

 第1回考古学専門調査部会では、勝山城跡地形測量の補則修正箇所の検討を行うため、考古専門部会員で勝山城に登り、測量図と実際の地形の照らし合わせを行いました。また、発掘調査箇所の検討も同時に行い、発掘候補箇所を決定しました。中津森館跡も同様に現地を視察し、発掘候補箇所を選定しました。さらに中津森館跡。谷村の烽火台の地形測量範囲を決定しました。

中津森館跡推定地発掘調査 (調査期間 平成18年9月26日~平成18年10月10日)

中津森館跡推定地発掘調査の様子の写真

 考古学専門調査部会で候補に挙がった場所を地権者さんのご厚意で試掘させていただきました。中津森館跡とは今からおよそ500年ほど前の中世の時代に郡内を治めていた小山田氏の館のことで、伝承などによれば、金井の地にあったと伝えられています。その名残として地元で「デイ堀」と呼ばれる堀が残されてもいます。
 今回調査した箇所はこの堀の付近です。調査の結果小山田氏の時代の遺物や遺構はごく僅か出土したのみで、中世以前の平安時代の遺物・遺構が確認されました。しかし、今回の調査によって小山田氏の時代の遺物・遺構が付近に分布している可能性が高くなったと考えられます。

第2回考古学専門調査部会・第4回調査会議 (平成18年11月6日実施)

第2回考古学専門調査部会・第4回調査会議の様子の写真

 今回の会議は午前と午後に分け、午前に第2回考古学専門調査部会を開催し、午後から第4回調査会議を行いました。考古学専門調査部会では、測量業者を交えた勝山城地形測量の補測・修正を行いました。同時に勝山城の発掘調査箇所の設定を行いました。
 第4回調査会議では、中津森館跡推定地発掘調査の報告、考古学専門部会の報告を行いました。また、文献調査の担当分けを行いました。

平成18年度勝山城跡発掘調査 (調査期間 平成18年11月21日~平成19年3月31日)

平成18年度勝山城跡発掘調査の様子の写真

 発掘調査は地下に埋まっている遺構を必要以上に傷つけないように必要最小限の発掘調査を実施しました。トレンチと呼ばれる試し堀の穴を、遺構があるだろうと考えられる箇所に設定し調査を行いました。必要最低限の発掘でしたが、中近世まで遡る、遺構・遺物を確認することができ、勝山城は当時から人の手が加わっていたことが明らかになりました。

第3回考古学専門調査部会 (平成18年12月4日実施)

第3回考古学専門調査部会の様子の写真

 午前と午後行い、午前中は各トレンチの今後の調査をどのように進めるかを検討しました。また、午後からは地形測量図の補測・修正作業を行いました。

第1回文献専門調査部会 (平成19年1月18日実施)

第1回文献専門調査部会の様子の写真

 文献調査を今後どのように進めていくかを検討しました。部会では特に、調査の課題を定めることが大きな議論の的になりました。

第5回調査会議 (平成19年1月18日実施)

第5回調査会議の様子の写真

 絵図から勝山城の登城路を検討し、登城路が帯郭を通るものと現在も使用されている登城路の2種類あった可能性が出てきました。また、国立国会図書館蔵の絵図には勝山城の北西に石垣が描かれていることから現在勝山城の表と考えられている谷村側が裏であった時期があるのではないかという意見が出されました。この2点については今後の調査の重要課題として盛り込むことになりました。

第4回考古学専門調査部会 (平成19年1月29日実施)

第4回考古学専門調査部会の様子の写真

 午前と午後行い、午前中は発掘調査検討会を行い、地形測量図の校正を行いました。午後からは谷村の烽火台に登り、地形測量図の修正・補測作業を実施しました。調査の結果、未確認であった郭が南側で確認することができました。

勝山城跡石材調査 (平成19年2月6日実施)

勝山城跡石材調査の様子の写真

 調査は午前と午後行い、勝山城の石積みなどに用いられている石材について調査を行いました。調査の結果、勝山城に元々存在しない石材が確認され、加工された痕跡も確認できました。このことから、勝山城に人が石を持ち運んでいたことは確実だと考えられます。

第5回考古学専門調査部会 (平成19年3月5日実施)

第5回考古学専門調査部会の様子の写真

 午前と午後行い、午前中は発掘調査検討会を行い、今年度の調査の継続箇所と終了箇所の検討を行いました。検討会では帯郭石積みの今後の調査方法が議論の的になりました。午後からは中津森館跡の地形測量図の校正作業を実施しました。

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