水道水源からの揮発性有機化合物の検出を受けての対応方針

更新日:2021年12月23日

1 対応方針

前回の対応方針(平成28年8月24日)を受けて今回の対応方針を定める。

(1)本市の取り組み

ア 環境汚染問題としての対応(市民部地域環境課)

環境問題としてとらえ、地下水の汚染問題に対して専門家や関係機関からの支援を求め原因を究明するための具体的な措置を講ずる。

     ○具体的方策

     ・新たな不法投棄の可能性調査

     ・化学物質の一斉分析(ガスクロマトグラフ質量分析法)及び定量調査の継続

     ・市民の不安を払拭するための情報提供

     ・風評被害の発生を防止するための報道機関対応

イ 安全で安心な水道水の供給(産業建設部上下水道課)

安全で安定した水を廉価で供給することは水道事業者としての責務である。今回の検出については、前回の検出場所と一致しており、検出量が、前回検出量と比較すると1/7程度であることを踏まえ、次の様に対策を講じる。

        ○具体的方策

        ・11月24日から上水第一水源からの取水を停止し、他の水源に切り替える措置を継続

        ・化学物質の一斉分析(ガスクロマトグラフ質量分析法)及び定量調査の継続

        ・化学物質の定性調査の継続

        ・需要に見合った水源の応急的な確保

        ・将来の給水人口を睨んだ経営的な視点からの安全で安定した水源の確保

        ・「熊太郎の大好物」の生産再開時期の検討

ウ 観光ブランドの維持(産業建設部産業課)

平成の名水百選に選ばれた「十日市場・夏狩湧水群」内の水道水源及び湧水地から揮発性有機化合物が検出されたことによる今後の観光施策への対応と影響を最小限とする措置を講ずる。

        ○具体的方策

        ・風評被害の防止

エ 農業用水等の安全性の確認と周知(産業建設部産業課)

本水源に関わる用水を利用する農業及び漁業等の事業者に対する安全性について確認と周知を行う。

○具体的方策

・検査結果に基づく安全性の確認

・事業者への必要に応じた情報提供

 

※一斉分析(ガスクロマトグラフ質量分析法)=ETBE以外の科学物質の分析(数千種類)

(2)関係機関への対応

ア 山梨県との連携

新たな不法投棄の可能性の調査について県と地域環境課で連携して、周辺事業所等の調査を実施する。

イ 報道機関への情報提供

環境保全の観点と、水道水の安全確保の観点から地域環境課と上下水道課で連携して情報提供を行う。

ウ 周辺住民への周知

市ホームページ、都留市テレビ利用者組合(CATV)で周知するとともに、当該配水区域内の各世帯に対して文書を配布する。

(3)対応体制

本方針の対応については、市民部地域環境課と産業建設部上下水道課が連携した上で、山梨県と協力しながら対応策を講じていく。

 

参考【令和3年11月のETBE検出からの経緯】

11月に入り上水道第一水源からの水道水を飲用している住民数名から水道水が臭いという連絡が上下水道課に入った。

水源等9ヵ所の水を採取し水質検査を行ったところ、平成28年に検出された場所と同一の水源等4ヵ所から当時の約7分の1の濃度のETBEが検出されたため、上水道第一水源からの給水をすべて停止し他の水源に切り替える措置を取った。

この件に関し、保健所へ報告するとともに報道機関への情報提供及び住民への周知を図り、山梨県富士・東部林務環境事務所と連携する中で、原因究明の調査を開始した。

平成29年以降継続して水質検査を行っているボーリング調査箇所において、ETBEは検出されていなかったが、今回、新たにETBEが検出された。

 

  • ETBE=揮発性有機化合物エチル・ターシャリ・ブチル・エーテル
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